古筆 継色紙 (東京国立博物館) [書道]
東京都博物館 本館 2階 茶の美術 4室に 展示されていた
継色紙 一幅 (4月11日まで)
重文 伝小野道風筆 平安時代 10~11世紀
今まで拝見したこともなく 二玄社や 書芸文化社で発行されている本にも納められていない 個人の方所蔵されている継色紙でした個人蔵であるため 写真撮影は禁止でしたので 手帳に書きとめてきたのを参考に 臨書風に書いてみました
「古今和歌集」巻十一 471番 紀貫之の歌
恋 一
よしのがはいはなみたかくゆく水のはやくぞひとをおもひそめてし
右ページ
恋 一
よしの閑者 い者那見 多可倶 ゆく水の
左ページ
者や倶素 悲とを 於母ひ處 め弖し
もとは粘葉本の冊子本 二つ折にした紙に歌一首を散らし書きにして2紙をついでいるようにみえることから継色紙と呼ばれています
糊付けのない見開きにのみ書かれ 1ページには和歌の半首分が書かれていて 次の裏面にはかかれなくてその次のページに書かれています
紙は 茶 緑 藍 黄色 などの染紙を交用して綴じられています
字母 「ぞ」に 「素」という珍しい字が使われています
もう2度と見られないかと思う 久しぶりに感動を味わう 素晴らしい古筆でした
単眼鏡で見ないと見えないかもしれません
この古筆に感動された方の歌
平安の「継色紙」なる筆の跡 視つつ賞でつつ息のむばかり
下は 模造ですが 国宝の広目天立像
筆や筆の持ち方 親指など興味深く拝見
庭園が開放されていました