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伝統のかな書の美しさ [かな書を楽しむ]

市の生涯学習 「かな書を楽しむ」 の講座

今回は 伝統のかな書道の美しさについて

平安時代に書かれた古今集などの文字の美しさを複製本など

見ながら学ぶ を目標に 目習いを主に 臨書の稽古をしました 

第一回目は

 ↓ の 「名寶 古筆大手鑑」 の本 などを鑑賞しながら 昔の名筆を知る 

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寸松庵や 元永本古今和歌集の複製本などを中心に鑑賞しました  

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↑ 元永本古今和歌集 複製本から

2回目は 高野切一種の臨書

古筆の中では 高野切 特に第一種が 品格 高く稽古に入りやすいため

 この臨書をしました

・高野切(こうやぎれ)は


平安時代後期十一世紀に書写された『古今和歌集』の現存する最古の写本です


和歌の規範として 平安時代には必須の教養とされ 尊重されてきました


日本文学史の研究資料としても貴重であるとともに その書風は仮名書道の


最高峰として古来から尊重され 日本書道史上もきわめて重要な作品です



・名まえの由来


古筆には、それぞれ名前がついています 持ち主や料紙の特徴や発見された場所など

によりいろいろな名前が付けられています


「切(きれ)」とは、完本に対して一部しか残っていないものをいいます


「高野切」の高野は この古筆の一部が高野山にあったことからこの名が付けられました


古今集二十巻を三人の人が分担して書かれているため 筆者ごとにわけられ

高野切第一種、高野切第二種、高野切第三種と呼ばれています

高野切を書かせたのは、藤原頼道 当時の有力者藤原道長の子で 

宇治の平等院を建立したことでも有名です


「伝・・・・筆」と書いてあるのは 後の人(江戸時代の古筆家等)がつけ 

伝承筆者であって 本当の筆者ではありません

   第一種   藤原行経

   第二種   源兼行 

   第三種   藤原公経  といわれています

・料紙

つるつるとした薄い黄色がかった麻紙(まし)に上から全体に雲母砂子が蒔かれていて 

装飾のない上品な料紙です


・書風

典雅性が高く かなの優麗性も豊かである 


墨継ぎが巧妙で 墨の濃淡・潤渇・墨の流れが美しい 


行書きで 一首を二行にかかれている


難しい漢字を入れていないので 明るく読みやすい


用筆は直筆 抑揚開閉が微妙である


潤筆のふっくらした線、渇筆のくいこみような細い線のコントラストが美しい




かな書を経験したことのない方でも 読めなくても見ただけで

美しいと感じられるのではないでしょうか

日本人の美意識の高さによって 千年以上も大事にされてきたこの高野切の

完成度がたかく現代の書家もこれまでもこの高野切れの書を越えた作品を

書いた人がいない といわれています

 

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3回目 は 寸松庵色紙の臨書

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       紀貫之 寸松庵色紙の複製本から

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寸松庵色紙とは

・内容

古今和歌集の 四季の歌を書写

粘葉装冊子本の断簡である

平安時代の 継色紙 枡色紙とともに三色紙と称されている

・筆者  伝紀貫之

・名前のいわれ

武士で茶人の佐久間将監実勝(さくましょうげんさねかつ)が堺の南宗寺の襖に貼って

あった 三十六枚のうち十二枚を所持したので その茶室の名にちなんで「寸松庵色紙」

と呼ばれ 古筆の名として尊重されました

・料紙

雲母(きら)で文様を摺り出した中国伝来の華麗な唐紙

・大きさは 12.9cm13.3cm、横12.3cm12.8cm

・書風

典麗高雅  線は勁く緩急自在の変化は見事  散らし書きの絶品といわれる

  ↓ 受講者の 臨書作品

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4回目 御物和漢朗詠集粘葉本の臨書

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和漢朗詠集とは

平安中期の歌謡集 二巻

藤原公任(きんとう)撰 1012年ごろ成立

「和漢」とは和歌と漢詩文を指します

漢詩文は 白居易のものが多く588首

和歌は紀貫之 (おうし)河内(こうち)(み)(つね)など216首 

804首を選び 春・夏・秋・冬を揃えた上巻 その他雑を集めた下巻


和漢朗詠集を書いた古筆は

大字和漢朗詠集

関戸本和漢朗詠集

伊予切れ などたくさんあります

御物和漢朗詠集粘葉本もその一つ

藤原行成が書いたと言われ 上下2巻 粘葉本に仕立てられていることから

この名がつけられ明治十一年に近衛家から宮中に献上されて以来 

御物になりました

・書風 

漢詩は楷書・行書・草書をまぜ 和歌は端麗にして王朝の風格を持つ美しさ 

・料紙 

色から紙 すべて中国製で 白雲母 または黄雲母で 文様が摺られている

文様は一紙の表面のみ摺られ 裏面はほぼ同色の具引きである

漢字と仮名を同時に稽古出来ると重宝がられ、仮名手本として万人に親しまれ 

寺小屋などで読み書きの教科書のように用いられていた 

  ↓ 受講者の臨書作品

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日本の書道 特に「な書道」を 世界文化遺産として登録を目指す活動が始まったそうです 平安時代に書かれた古筆の美しさを知ることによって 日本文化の素晴らしさを実感したいと思います

昭和55年発行の 東京堂出版 の

「名宝 古筆大手鑑」 編著者 飯島春敬 

は 古筆を勉強する人にとって素晴らしい本だと思います



 


 
 
  
  
  
  
  
  
  


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