吹筆会展(さねさし作品) [こころの近景]
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木下幸文の歌を タンポポを筆に書きました ↓ 釈文
望むらくは安らかな死ゆるされる世はいつならん梅の花さく
油絵用の額にいれてみました
帖 花芒 より
花ちるさと
たちばなのかをなつかしみほととぎす花ちる里をたづねてぞとふ 源氏物語より
あられふる紅葉の山にうっすらと記憶喪ひしわれ随神 前登志夫
世の中にまじらぬとにはあらねどもひとり遊びぞわれはまされる 良寛
かすみたつすゑの松山ほのぼのとなみにはなるるよこ雲の空 藤原家隆
ひぐらしのなく山里の夕暮れは風よりほかにとふ人もなし 読み人しらず
やまとにはかの斑鳩の大寺のみ佛たちのまちていまさむ 秋草道人
夕月夜をぐらの山に鳴く鹿のこゑのうちにや秋は暮るらむ 紀貫之
こころよき疲れなるかな息もつかず仕事をしたる後のこの疲れ 石川啄木
↓ より 日記風さねさしの歌
山のはに月のこりけり相模野の春はいかにと探しにゆかむ
ちかきなる相武の小野にまつられし日本武尊のみやしろをゆく
わがにはに大和三山ある風に落ち葉の山をみっつ配しぬ
おはやうとゑがほをうかべまなびやへきぼうしにふるきぼうのひかり
眺望のよき里山に五十年くるま無ければわれら難民
ふりかへることはせずただ只管に思望を秘めて八十路ゆきけり
ながらへてしるき風化のこころにも蔵しきもの希望のひかり
望むらくはやすらかな死許される世が遠からず来ること願ふ
新聞の広告紙面に書いてみました
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