春立つやあかつき闇のほぐれつつ  久保田万太郎の句




 あかつき闇 とは広辞苑によれば 「月のない明け方」と書かれている。

 2月3日 立春の朝 6時ごろ我が家の裏から少し高台へ出かけました。

 東の空は赤くなりはじめていました。

 この空のようなのが あかつきの闇というのかもと、

 写真を撮りました。

 佐々木幸綱先生のお歌 そのままの景のような気がしました。

  濃紺の闇をすみれ色の大空へ移しつつ新年の日がのぼりくる










春立つ日 気ままに思いつくまま 俳句や短歌の 手習いをしました。



   今朝みれば山も霞てひさかたの天の原より春は来にけり  源実朝


                

   袖ひぢてむすびし水のこほれるを     ひさかたの天の香具山このゆふべ

   春立つ今日の風やとくらん 紀貫之    霞たなびく春立つらしも柿本人麿




                               

       春立つやあかつき闇の      

      ほぐれつつ  万太郎            


                     

むらぎもの心に遠く春立ちぬ 蛇笏    何事もなくて春たつあしたかな 士郎

    

                    

      みよし野は山も霞みて白雪のふりにし里に

      春は来にけり 

                 藤原良経

    


久保田万太郎さんの 俳句

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 春立つや あかつきの闇 ほぐれつつ

 春立つや あかつき闇に ほぐれつつ


「あかつきの闇」なのか 「あかつき闇に」なのか 両方あるのか

 

 気になりながら あかつき闇(暁闇)の 空の美しさに

 しばし、見惚れていました。