矢部恵子かな書展 は終了 とてもいい展覧会でした

 

毎日新聞 「書展クリップ」に紹介された

矢部恵子かな書作展 の記事には

「二度目の個展。細字から大字まで、連綿したり単体だったり

自在な構え。ひらがな、漢字、カタカナの書き分けと調和の

とり方が力量を示している。

額、軸、巻子、帖と多彩な構成。

採り上げた言葉「三輪山を・・・ ・・・」(額田王) 

「年立つや・・・ ・・・}(小林一茶)から、

「しまかげの」(会津八一)「くつの音・・・ ・・・」(島木赤彦)

まで日本の文芸の歴史をまるごと味わっているかのよう。

「何でも書けるようになりたい。白(余白)が際立つ、趣のある

作品が目標です」と矢部さんは話している。」

と紹介されていました

 

 

 

部屋に入ると明るく 品格のある 落ち着いた雰囲気

会場の空間そのものが芸術作品のようでした

 

自然に感情移入されるような作品 28点

現代書道展でのかな作品部門でみられる変体仮名多様の作品のほか

万葉集や 八一の歌などを カタカナだけで書いた作品 

ひらがなだけで書いた作品など

どの作品にも大胆でありながら繊細 

余白の美しさ 墨色の美しさなど

余情のある作品に惹きつけられました  

 

書を学んでいない一般の方々にも読めるような 

漢字部門 近代詩部門などの垣根を外した 広い意味の書道を感じ 

これからの新しい書の先端をいっていられるように感じました

 

  

  三輪山をしかもかくすか雲だにもこころあらなも

 かくさうべしや  (額田王) 

 

 年立つや 雨おちの石の凹むまで (小林一茶)

 

       

   信濃の野尻なる芙蓉湖に泛びて

  しまかげのきしのやなぎにふねよせてひねもす

  ききしうぐひすのこゑ (会津八一)

 

 

 くつの音まくらにちかくひびかせてしもこほる夜を

人ゆきかよふ      (島木赤彦)

 

 

久しぶりに観た いい展覧会でした