6月の15日にちなんで 萬葉集の歌の手習いをしました。
富士の嶺に零(ふ)り置く雪は6月(みなづき)の15日(もち)に消(け)ぬれば
その夜降りけり
不盡嶺尓 零置雪者 六月 十五日 消者其夜 布里家利
旧暦 6月15日は 新暦では 2021年7月24日 だそうです。
新暦 6月15日は 旧暦では 2021年5月6日 だったそうです。
武田 祐吉著 萬葉集全講から
漢字で書かれている原文と 書き下し文 をそのままで書く稽古から始めました。
次に ↓ 「万葉百首 五鳳」 などに収められている作品を目習い臨書を楽しみました
なかなか作品にはなりません。50年筆を持っていただけ 慣れのいやらしさが
でてしまいます。単なる筆すさびに終わりました。
日比野五鳳 萬葉百首 の 巻末の
「筆を擱いて想う」 や
日比野 実編著の 「日比野五鳳」の 論考 「日比野五鳳をよむー五寶の言葉をもとにー」
の実氏の 文を読むたび 深い感動を覚えます。
「書とは、かたちある文字をかりて表現され鑑賞されるものではありますが、その本質は、
じつは、かたちある文字を超えるところのかたちなき世界、からちなき心象の世界に
あるようにわたくしは考えます。
それが書の生命(いのち)であると確信をいたすのです。」
このお言葉が少しわかりかけたこのごろです。