立春 春の雪ふる (山頭火) [こころの近景]
前日の春のぽかぽか陽気から一変して 立春には雪がふりました
夕方 我が家のすぐ裏の山へ登りはじめのところ
↓ 山頭火の句を
この道しかない春の雪ふる
誰か来さうな雪が ちらほら
枯すすき枯れつくしたる雪のふりつもる
↑ は 「種田山頭火句集」 から
「 生を明らめ死を明らむるは佛家天下一大事の因縁なり (修証義)
生死の中の雪ふりしきる 」
翌朝 同じ場所へ
ダイヤモンドダスト?のようなのが 舞っておりました
↑ の写真を 拡大 してみました
↑ 大山 の写真を和紙に加工して
ふるさとは あの山なみの 雪のかがやく
↓ は 2005年 神奈川書道展に出品した作品です
人生山脈只茫々 生死の中の雪ふりしきる
あけましておめでとうございます(午年) [こころの近景]
あけましておめでとうございます
よいお年でありますように願っております
まもなく 喜寿を迎えます
このブログを初めて 9年ほどになります
記事更新途絶えがちですが 今しばらく続けていきたいと思っております
ときどき のぞいて見て下さいませ
初日の出を撮りに出かけました
我が家から続く山道への途中 すぐ近くに家庭菜園が有り
そこから撮りました
残念 ビルから
いい初日の出の写真は撮れませんでしたが
春をみつけました
家庭菜園の中に 咲いていた ホトケノザ です
大根の葉っぱなどに霜が
車の窓にも霜が
家へ持ち帰ったホトケノザをマクロで 撮って
昨日 大晦日の日 2階のベランダへ布団を干しに出ますと
1階の屋根に猿がいました 直ぐ見えなくなりましたので
カメラを持って 菜園に行きましたら いました
猿の群れが 次から次へと 20匹以上いただろうと思います
明治天皇の御幸山の名の山の麓から 菜園を通過しながら又山へ戻っていきました
今年も いい出会いがたくさんありますように
残暑お見舞い申し上げます (2013年) [こころの近景]
残暑お見舞い申し上げます
近くの 小さな蓮池
↑ 蝶蜻蛉(チョウトンボ)という名の蜻蛉
我が家からすぐ近く カラスウリの花が夜になると咲いています
夕まぐれのころ まだ開いていません
暗くなると 開きました
朝になるとしぼんでしまいます 一夜限りの花です
庭にいた 瑠璃星カミキリ(天牛)
前から見ると 怖い貌をしています
庭に棲んでいる ヒキガエル 去年もいました
↓ は 去年の写真 ミニダックのモモは ヒキが気になって見つけると
知らせにきていました 今年5月に十六歳で逝ってしまいました
毎年我が家のどこかで 脱皮して 抜け殻(捨て衣)を残していきます
我が家には このほか ヤモリ トカゲ 瑠璃色(メタリックブルー)のカナヘビ
が チョロチョロしています
毎年蝉の誕生を楽しみにしていましたが今年は少なくて寂しいかぎりです
どうぞ お体大切になさってください
浄瑠璃寺へ [こころの近景]
会津八一の 歌
じやうるりの なをなつかしみ みゆきふる はるのやまべを ひとりゆくなり
という歌に詠まれた浄瑠璃寺にいってきました
4月8日 月曜日 参拝者少なく 雪は降っていませんでしたが
歌の雰囲気に浸ることができました
国宝三重の塔 8の日は 扉が開かれ天気も良かったので
薬師如来さま 拝すことができました
八一の 淨瑠璃寺の歌を書いてみました
やまでらの佛をみむとあら玉の年のはじめをひとり来にけり
浄瑠璃寺へ行く前に 岩船寺へ
岩船寺から 浄瑠璃寺まで 当尾の里を歩く道の辺に
たくさんの 石仏がいらっしゃいました
眠り仏
天気に恵まれ 寺の御仏 当尾の里の 石仏
心にのこる いい旅でした
桜詣で [こころの近景]
桜詣でにでかけました
靖国神社の 桜の標本木
↓ からは 我が家の近くの桜です
好きな 桜の歌を 撮ってきた写真に書いてみました
よしの山さくらさく日にまうできてかなしむ心人しらめやも 折口信夫
うらうらと照れる光にけぶりあひてさきしづもれる山桜花 若山牧水
芸術家 作家たち先人の 書の想い [こころの近景]
今年の吹筆会展に 出品した帖作品ですが
書家以外の 芸術家 作家などの 書の想いを 簡単に
私の好きなところだけ選んだ言葉を書いたものです
源氏物語 帚木から
手を書きたるにも 深きことはなくて ここかしこの 点長にはしり書き
そこはかとなくけしきばめるは うち見るに かどかどしくけしきだちたれど
なほまことの筋をこまやかに書きえたるは うはべの筆消えてみゆれど
今ひとたび取りならべて見れば なほ実になむよりける
無名草子 から
亡き人などの書きたる物など見るは いみじくあはれに歳月のおほく積り
たるも只今筆うちぬらして書きたるやうなるこそ かへすかへすめでたけれ
平家物語 から
はかなき筆の跡こそ長き世の形見にてさぶらへ 人の形見には手跡にすぎたる
ものそなき
尊円親王
仮令(たとえば)字形は人の容貌、筆勢はひとの心操(心構え)行跡にて候
良寛
良寛禅師 人に語って曰ク
「貧道ノ好マザル物三アリ
詩人ノ詩、或イハ歌人トモイフ
書家ノ書 膳夫ノ調食ナリ」 ト
田能村竹田
心と目と通じ、目と筆を合す。謂はゆる意は筆先に或る也。
会津八一
書道について
習字の手本を見て、それと同じものを書くといふことは類似品を作ること あって、
悪くいふならば贋物を造るだけのことであって、手本を書いた人の人格とか、
その人の趣味とか、いふものを、何もおかまいなしに、ただ手本の字を、
そっくりそのまま書かうと、一生懸命になってゐる。だから、眼の方の
練習になるかも知れぬが、字といふものは、そんなことでは学ぶことは出来ない。
講演より
高村光太郎
書はあたり前と見えるのがよいと思う。無理と無駄との無いのがいいと思う。
力が内にこもっていて騒がないのがいいと思う。 「書について」
魯山人
書は人物次第である
一流人物の書は 精彩であって生きている。
二流人物となると 半死半生である。
三流人物 すべてに取るところはなく最早問題にならない。
山村暮鳥
芸術は表現である といはれる。 それでいい。
だが ほんとうの芸術はそれだけではない。そこには表現されたもの以外に
何かがなくてはならない。これが大切な一事である。
このほか 画家熊谷守一 中川一政 棟方志功 安田靫彦
作家川端康成 保田輿重郎 加藤楸邨 武者小路実篤 ・・・・
の言葉については・・・ またの機会に記事にしたいと思います
残暑お見舞い申し上げます (2012年) [こころの近景]
残暑お見舞い申し上げます
猛暑とは申せ 何となく秋の気配を風や空に感じるようになりました
先日 残暑見舞いと はがきに 和歌などを書く稽古をしました
同じ歌を
宋伯仁 紅荷一點清風 荷は蓮のこと
8月始め わがさとの近く 日向薬師への道すがら 小さな蓮池へ行きました
一輪だけ下の花が
もう赤とんぼが 蓮のつぼみにとまっていました
8月3日 撮影
蓮池の隣には 稲に朝露の玉が
お疲れが出ませんように お体どうぞお大事になさってください
奇跡の松を見に東北へ 啄木の歌を [こころの近景]
東北へ 2泊3日のツアーの旅に一人参加しました
昨年NHKの全国短歌大会に応募しました 短歌
「残りたる一本の松凛として希望の女神のごとく立ちをり」
枯れゆくこの奇跡の一本松をどうしても見ておきたいと出かけました
松のそばまで行かれなく 対岸から望遠で写真に撮ることが出来ました
たくさんのウミネコが松の木のあたり飛び交っていました
上の写真は 「高台に逃げてください」 と放送し続けた女性の方の消防署
テレビで聞いた声がよみがえってきました
↓ 二枚の写真はこの近く
津波で枝がながされり龍に似たかたちとなって
今復興のシンボル「昇り龍」と新名所になりつつとか
岩手山
三陸鉄道・北リアス線 久慈駅から普代駅まで 乗ったレトロ電車
車窓から見えた 浜辺
いくつものトンネル
遊覧船に たくさんのウミネコが餌を求めて
45号線走るバスからは 土台だけになった跡に黄色い花をつけた
雑草がしげる風景 延々と続きました
亡くなられた方々のご冥福と 復興を願う
心にずっしりと重たい旅でもありました
今年は 石川啄木没後100年 「一握の砂」 発刊100年
啄木の歌が この旅をしたからこそ一層心の奥に響きます
写真に 啄木の短歌を書いてみました
さくらだといふ 山村暮鳥詩 [こころの近景]
今年の桜はことのほか美しく
「桜花いのち一ぱいに咲くからに生命をかけてわが眺めたり」(岡本かの子)
お花見に行ってきました
千鳥が淵
千鳥が淵
新宿御苑
新宿御苑
↓ からは 我が里の桜です
近くの小さな神社
近くの 飯山 長谷寺
近く小野玉川の辺に 猿も 花見に
我が家のオオシマサクラ
桜の美しさに 魅せられつつも
山村暮鳥の 詩 が 浮かんできます
さくらだといふ
春だといふ
一寸(ちょっと)お待ち
どこかに泣いてる人も あらうに